XMでは「スタンダード口座」「マイクロ口座」「Zero口座」の3種類の口座を提供しています。この記事では、ちょっと異色な「XM Zero口座」の概要やメリット・デメリット、他口座との違いなどについて詳しく解説していきます。
XM Zero口座6つのメリット
1. スプレッドが狭い
Zeroの名のとおり、ドル円やユーロドルのスプレッドは最小0で、開いても0.2~0.3pips。ポンドドルは0.2~0.4pipsほど、ユーロ円は0.6~0.8pipsほど。
がしかし、このZero口座は顧客同士を直接マッチングさせるECN方式をとっているため、スプレッドに業者側の取り分は含まれていません。そこで設けられているのが外だし式の手数料で、スプレッドとは別に1ロット(10万通貨)あたり片道5通貨 = 往復10通貨の「取引手数料」が上乗せされます。
取引手数料の詳細については後述します。
2. 最も透明性の高いECN取引
XMはすべての口座において「NDD」(ノンディーリングディスク)という取引方式を採用しており、これは業者内のディーラーを介すことなく注文が発注される仕組みで、多くの国内業者にみられるDD(ディーリングディスク)方式に比べ透明性が確保されています。
NDDはさらに「STP」と「ECN」の2つに分類され、XMのスタンダード口座とマイクロ口座はSTP方式を採用している一方、XM Zero口座はECN方式となっています。
STP方式は一旦顧客の注文をブローカー内で相殺した後にカバー先銀行へ流すというものですが、本当にカバー先銀行へ流れているという確証はなく、ディーラーの裁量が介在している可能性もゼロではありません。一方のECN方式は、顧客同士の注文がシステムによって直接マッチングされるため、STPよりも透明性の高い取引方式といえます。
3. 最大500倍のハイレバレッジかつゼロカット制度あり
XMスタンダード口座とマイクロ口座では最大888倍という高いレバレッジを売りにしている一方、このZero口座はそれよりも少し低い500倍となっていますが、それでも国内業者(25倍)の20倍ですからハイレバであることには変わりありません。
なおかつ「ゼロカット制度」が設けられているため、「追証」のリスクに晒されることなくハイレバトレードが可能です。
国内FX業者の場合、万が一ロスカットが間に合わず口座残高がマイナスへ達した場合、「追証」として業者側へ支払う必要があります。XMでは、マイナス分を帳消ししてゼロへ戻してくれる「ゼロカット制度」が設けられているので、万が一口座残高がマイナスへ達してしまっても、直ちにゼロカットが発動され、口座残高をゼロへ戻してくれるのです。つまり残高以上の損失を被る恐れがありません。
4. 新規トレーダーは3,000円のウェルカムボーナスを受け取れる
XMで初めて口座開設した新規トレーダーは、「口座の有効化」(本人確認書類と住所確認書類の提出)を済ませた段階で3,000円のウェルカムボーナスを受け取れます。これはスタンダード、マイクロ、Zero口座全て対象のボーナスです。
あくまでも取引用の証拠金として貰えるものなので、ボーナスを直接出金することは出来ませんが、ボーナス元手に生み出した利益は無条件で出金できます。額は少ないですが、お試し感覚で始められるのは嬉しいですね。
5. 最低入金額は1万円から。ECN口座としては最安級
スタンダード口座とマイクロ口座はたった5ドル = 約600円から入金できるのに対し、Zero口座の最低入金額は100ドル = 約12,000円とやや高めの設定。
しかしながら、Titan FXのZeroブレード口座やAxioryのナノスプレッド口座は200ドル~、TradeviewのILC口座は1,000ドル~、Land-FXのECN口座に至っては2,000ドル~となっていますので、実のところECN口座としては業界最安級です。
6. 取引手数料を経費計上できる
確定申告の際、スプレッドは経費として計上できませんが、ECN口座の外出し式手数料に関しては経費として計上できます。一回一回の額は微々たるものかもしれませんが、トレードが多くなれば節税効果に期待できますよ。
【関連記事】【XM】確定申告の際、Zero口座の手数料は経費計上できますか?
XM Zero口座3つのデメリット
1. スプレッドとは別に取引手数料が掛かるため、コストの計算が面倒くさい
先述したとおり、XM Zero口座ではスプレッドとは別に「取引手数料」が掛かります。
取引手数料は1ロット(10万通貨)あたり片道5通貨 = 往復10通貨で、ここでいう“通貨”とは通貨ペアの左側。ドル円(USD/JPY)なら往復10ドル、ユーロドル(EUR/USD)なら往復10ユーロ、ポンド円(GBP/JPY)の場合は往復10ポンドになりますから、ざっと1pipsちょいに相当します。取引手数料を含めたトータルコストはドル円やユーロドルで1~1.3pipsほど、ポンドドルで1.5~2pipsほど、ユーロ円で2pips前後で、スタンダード口座やマイクロ口座よりも4〜5割ほど安上がりという計算に。
スタンダード口座やマイクロ口座であれば純粋にスプレッドだけ考えれば良いのですが、Zero口座の場合スプレッドと手数料を合算したトータルコストを把握せねばならず、この面倒臭さ故に敬遠している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
2. 他社のECN口座のほうが安上がり
XM Zero口座のスプレッド、特にドル円やユーロドル等のメジャーペアのスプレッドは激狭ではあるものの、10ロットあたり往復10通貨 = 1.0pips相当という取引手数料は他社よりも高め。
コストカットを最優先するならば、0.5pips相当を誇るTradeviewのILC口座や、0.6pips相当のAxioryナノスプレッド口座をお薦めします。
3. 入金ボーナスとXMロイヤルティプログラムの対象外
最大のデメリットといえば、XMの醍醐味ともいえるボーナスが削られていること。
初回口座開設の3,000円ボーナスは受け取れるものの、入金額に応じて付与される「入金ボーナス」を受け取れないほか、取引するたびにポイントが貯まる「XMロイヤルティプログラム」も対象外となります。
スタンダード・マイクロ・XM Zero比較表
スタンダード | マイクロ | Zero | |
---|---|---|---|
口座の方式 | STP方式 | STP方式 | ECN方式 |
1lotの価値 | 10万通貨 | 1,000通貨 | 10万通貨 |
最小ロット | 0.01(1,000通貨) | MT4:0.01(10通貨) MT5:0.1(100通貨) |
0.01(1,000通貨) |
最大ロット | 50(500万通貨) | 100(10万通貨) | 50(500万通貨) |
レバレッジ | 1倍~888倍 | 1倍~888倍 | 1倍~500倍 |
スプレッド | やや広め | やや広め | 極小 |
手数料 | 無し | 無し | 往復10通貨 |
追証制度 | 無し | 無し | 無し |
ゼロカット | あり | あり | あり |
ソフトウェア | MT4/MT5 | MT4/MT5 | MT4/MT5 |
最低入金額 | 5ドル | 5ドル | 100ドル |
信託保全 | あり | あり | あり |
口座開設ボーナス | あり | あり | あり |
入金ボーナス | あり | あり | 対象外 |
ロイヤルティプログラム | あり | あり | 対象外 |
FX通貨ペア | 57種類 | 57種類 | 56種類 |
株式現物指数 | 18種類 | 18種類 | 無し |
株式先物指数 | 12種類 | 12種類 | 無し |
コモディティ | 8種類 | 8種類 | 無し |
貴金属 | 4種類 | 4種類 | 2種類 |
エネルギー | 5種類 | 5種類 | 無し |
既存ユーザーでも、追加口座としてZero口座を作れます
XMでは同一名義で最大8つの口座を保有可能で、初めの口座で本人確認(口座の有効化)を済ませておけば、2口座以降は書類提出無しで簡単に作れます。また、既存の口座から資金を移動させることもできます。
「スタンダードorマイクロ口座を使い始めたけど、Zero口座も気になる…」という方は、XMのマイページへログイン後、「追加口座を開設する」ボタンからものの数分でZero口座を追加できます。
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